3月23日
江藤淳の『妻と私』は読破出来なかった。
時間が足りなかった。前回持参した三谷幸喜の『ありふれた生活』よりも遙かに薄く文字数も少ないのに 読み切るまで至らなかった。それには訳がある。いつもの時間に病院に行きいつもの様に患者であふれた ロビーで待ち、程なくしていつものメニュー”血液検査と尿検査”を行い、約二時間の”待ち”になるはず だった。しかし、今回は違った。一時間もしない内に「トダテさ〜ん」と呼ばれた。おかしい・・・ ひょっとしたら前回の”晩酌タイム”を読んでくれたのか?そんな訳は無い。 実は、僕の嫌いな担当医が不在だったのである。どうやら今日は休みでピンチヒッターの医師が 代わりに診察しているようだ。ピンチヒッターは診察が早く丁寧で好感度も高かった。尿検査の数値やこれまでの記録を 見比べながら、僕が頑張って来たことを『凄いですね』と労ってくれた。 そして、『特に問題有りませんね』と患者が最も喜ぶ言葉を発してくれた。しかしながら、代打の立場では 通院終了のサインを出すわけには行かないので、通院は未だ続くがこの日の定期検査は、 充実した時間と結果に終わった。『妻と私』は88ページでしおりを挟んだままだが、この先は次回にとっておこう。
『妻と私』中に”鎌倉”が出てきた。作者の自宅が鎌倉で、『午後5時少し前頃鎌倉駅の西口、紀ノ国屋スーパーマーケット・・・』 と言う綴りが有るが、この交差点は、先日僕の誕生日15日に通った道だ。45歳に成ったこの日、蓼科からAyaちゃんが 訪ねて来てくれた。せっかくだからと言うことで僕とカミさんとAyaちゃんの3人で鎌倉に行った。 特に目的の所は無かったが、前回見つけた”ミルクホール”に行きたかった。ミルクホールは想像通りの店内で 暗い照明と適度な音量で鳴っているスピーカーから聞こえるJAZZが心地よかった。柱には無数の傷と ギシギシ鳴る木の床や古めかしいレジスターなど、魅力たっぷりだった。本当は此処でお昼を食べたかったが 何せ今日は僕の誕生日。しかも”美女”二人とデートをしているのだもの。(本人たちがこう書けと言うので・・・) カレーやパスタのランチじゃ何だかつまらない。小町通りは平日だというのに相変わらずの人出で 美女達の買い物を済ませ、僕たちは横丁の路地に入り、どの店で食べようか?物色中だった。 以前長野県の原村でフレンチのレストランを営んでいたとき、常連で別荘オーナーSさんの自宅が 鎌倉だったことを思いだした。しかも覚えやすい住所だったので僕たちはいつの間にかその番地を目指して 歩くように成っていた。すっかり探偵気分で歩くこと10分。目的の場所は見つかった。 そしてその路地にはいくつかの料理店も点在し、店先のメニューを見ながら迷っていた。 いくら45歳の記念日でも美女達はランチに¥3.800を掛ける気はないらしく、\1.200のランチが あるフレンチに的を絞った。僕たちの前には一組の老夫婦がおり、店は満席らしく僕たちは老夫婦の次に 並んだ。行列は気が付くと10名位に成っていたが、時間も相当経過していた。待ちきれないおばさまグループは 並ぶのを止め、何だか僕らは”勝った”様な気がしていた。しかし実際は負けだったことに後から気が付くのだった。
待っている外から、ほんの少しだが店内がうかがえる。白いブラウスにロングスカートのマダム?は 「どのくらい待ちますか?」と言う質問に「団体さんがいるので相当まちますよ」とだけぶっきらぼうに答え 待たせて申し訳有りませんと言った気持ちはほとんど無いようだった。僕たち3人は個々では滅多に行列に並ぶ 程忍耐強く無いのだが、誕生日と云う特別な日であること\1.200のランチ(スープ・魚または肉料理・サラダ・パン・コーヒー)の 魅力と先頭から2番目に並んでしまった”意地”でほとんど成り立っていた。 食事を済ませ帰って行く客も多くいるのに僕たちは一向に中に入れない。そのとき僕らは有ることに気が付いた、 片づけている数名のスタッフの手際の悪さを。一時間以上待っただろうか、ようやく先頭の老夫婦が入店の許可をもらい 続いて僕らも店に入った。驚くことに店内には一人の客も残されていなかった。団体も8名程度のグループに過ぎない。 結局行列を作っていた10数名全員が同時に店内に招かれ、入った順に注文を受け付ける。まあ、それはいいとしても 順番にとった注文も要領の悪いマダムが手元に溜めているだけで、手が空いているウェイターはカウンターの奥で 缶ジュースを飲んでいた。数十分時間を掛け客全員のオーダーが纏まったら、厨房にオーダーを通し始めた。
もうここから先の事は書きたくない。要領が悪すぎる、民家を改造した店内は動線が出来ていないし スタッフの質は最悪だった。おまけに料理の完成度も低く、僕の誕生日の お食事会は不発に終わった。Ayaチャンは注文した料理のほとんど残し、結局パンとコーヒー、僅かなスープで店を後にした。 「小町通りに有った”豚まん”食って帰ろうか」僕の提案に誰も反対しなかった。悪いことは続くもので、駅前の パーキングに147を停めていたのだが、僕らの前の車が出口でトラブって出られないでいる。食事中に息子が通う小学校の 担任から電話が入り、4時30分頃に迎えに来て欲しいと告げられ、僕に残された時間は既に一時間を切っていた。 どうやら駐車券を精算機が読みとらないらしく、無人のパーキングの出口は完全にその役目を果たさなくなっていた。 精算機に備え付けて有る電話でなにやらやりとりをしているようだが、管理会社は近所ではなさそうだ。 45歳せめて今夜は美味い酒を呑もうぜ!鎌倉3人珍道中はこんな展開で終わった。

話は少し前になります。先月書いた”スタジオ・スイーツ”に寄ってきました。
3月の第一週のお休みに例の料理教室があり、蓼科に泊まっていた僕は、教室の前に”スタジオ・スイーツ”に寄った のでした。「お客さん、一杯来てくれたよ」と大森さんは僕に気遣ってくれたが、無断で晩酌タイムに書いてしまい 僕は少し申し訳無い気持ちでいた。慌ただしく「明日、また寄ります」と言い残し、僕は甲府方面に走っていった。 信号を左に曲がると”990円”と大きく書かれた看板が目に飛び込んで来た。どうやら床屋さんらしい。 髪も少し伸びてきたし時間もまだ早い、迷わず車を 店の前に停めた。ふと見ると『1.000円札をお持ちの方しか利用できません』と書いてある。 5.000円や10.000円の人は両替してから出直さないといけないらしい。なんと強引なんだろう。 ちなみに990円をちょうど持っていても駄目らしい。500円玉二枚でも駄目。基本は1.000円札だけなのだ。 財布を見たら1.000円札は一枚も無かった。後ろ髪引かれる思いで僕は車をバックし甲府へ向かった。 いつもの様に料理教室が終わると、白い封筒に入った”ギャラ”をいただく。 毎回決まったギャラだから、中に1.000円札が入っているのを僕は知っていた。チャンス到来!
僕はどんなことをしてでもこの店に入りたかった。外からは店の中はうかがえない。ドアを開けて 初めて中の様子を知る。おおよそ床屋とは思えない店内。30分も有れば荷物をまとめて逃げられる程度 のインテリア?で、イスと壁の鏡だけが”床屋かな?”と思わせてくれアイテムだった。 決して若くは無いおじさま二人がドスの利いた声で「いらっしゃい・・・」と叫んだ。 とまどう僕を見て「お客さん、初めて?」「はい。そうです」この時点で僕の負けでした。 入り口の机の上に貼ってある”規則”を読まされた。特に重要な事は赤字で強調されている。
”極端な髪型変更はお断り”
”一度に15cm以上は切りません”
”スポーツ刈り、5分刈りはしません”
”酒を呑んでいる人は切りません”
”おとなしく座っていない人は切りません”
”切り終わってからの修正はしません”
他にも未だあったが、覚えられなかった。
「確認したらそこの機械に1.000円札入れて」
僕は、店に入った時から1.000円札を握っていたから、もう逃れる事は出来なかった。機械?おお、有った。 確かに券売機の様だが、非常に小さいその機械に1.000円札を入れたらカードが出てきた。おじさまに カードを渡すと机の下から10円玉を一つ取って僕にくれた。・・・・・このための1.000円札なのか? 笑いそうに成ったが、笑える雰囲気では無かった。イスに座ると「どうします?」と訊いてきた。
細かい注文に応えてくれる雰囲気では無かったので「テキトウに・・・」と空虚な気持ちでそう言い放った。 カットされていて気づいたのは、切れないハサミの鈍い音とイケテナイおじさまのピアスが似合ってないこと、 さっきまでいたもう一人の怖いおじさまは気が付くといなくなっていたこと。程なくしてもう一人客は増え 彼もまた空虚な気持ちで「テキトウに・・・」と言っていたから、おかしかった。 正確な時間は計って無いが7分くらいだろうか。”終了”・・・・早い。おせいじにも上手いとは言えなかった。 \990は妥当な金額で、はらはらどきどきした時間を思えば面白さもあって、良かったのだが もう行くことはあるまい。帰りは首の辺りがチクチクして気になったし、洗髪や顔ソリは気持ちいい行為なので 床屋に行く喜びでも有るから次回は綺麗なお姉さんのいる床屋を探そう。

病気が再発した。
高校生の時から患っていた病気が、3月に入って直ぐに発症し手が着けられないでいる。
事の発端は、三島の楽器やCD・オーディオ等を販売する大型店に行ったことだ。休みにカミさんと二人出掛けて 気に入ったDVDでもあったら・・・と気楽な気持ちで店内を歩いていた。 高級機は無いが国内外の手頃なオーディオが販売されていたので、店内をうろちょろ・・・・
今使っているAVアンプでも買い換えようかななんて思っていたが、僕はスピーカーマニアで買い換える 頻度が一番多いのがスピーカーだ。この日も何気なく陳列棚を見ていたら”DENON 特価 \29.000ペア”と有った。 白木の上品なスピーカーで、見れば製品はDENONでは無い海外製品だ。何かの間違いかなと思い、棚の周辺を見ても 該当するDENONは無い。もし、この海外製品の事なら”安い”、そう思ったら我慢が出来なくなった。 おそらく表示が間違っているのだろう。この価格でこのスピーカーが買えるとは思えなかった。 僕は、いかにもオーディオの事など解らなさそうな女性店員を呼んで、「これください」と言った。 彼女は\29.000と書かれた紙を剥がして奥に消えて行った。どきどきしていると年輩の男性店員が札を持って現れた。 棚をじっくり見て首を傾げ、また奥へと消えて行った。少し待って男性店員が来て「あの・・・この商品は現品限りに成ります」 と言ってきた。腹の中で『シメタッ』と呟き、「では、もう少しマケテくれますか?」と」訊くと「この価格が限界なんです」 と言ってきたので、仕方なく値引きは諦めた。箱に入れるので少し時間が欲しいと言ってきた。僕の買ったスピーカーは インフィニティと言い、ユニットはフランス製で作っているのはデンマークだ。輸入元は確かにDENONだが、音はヨーロッパテイストだ。 程なくして店員が、ツィーターに傷があるので見て欲しいと言って来た。よく見ると確かに傷はあった。年輩の店員は\5.000円引きますと 申し出たので、僕は¥24.000で手に入れる事が出来た。実は一週間前にDIATONEのスピーカーをオークションで買ったばかりだった。 さらにその一週間前にはYAMAHAのスピーカーを買ったばかりで、蓼科に3セット箱根に5セットのスピーカーがあり、さすがの僕も どれか処分せざる終えない。結局買ったばかりのYAMAHAとDIATONE、ついでにJBLも処分した。話はややこしく成るが、先日オークションで MAGNATというドイツ製のスピーカーを買ったばかりだ。他にも買ったのでもう何が何だか自分でも解らない。さらに病気は悪化の 道をたどり、真空管のアンプのキットを手に入れ作ってしまった。 安くて小さい物だったが、これがいい音で鳴ってくれる。 我が家の新しいスピーカーの二組をそれぞれの個性を充分に出して気持ち良くJAZZをスイングしてくれる。アンプの作成の時は TAROCのメンバー大野君が遊びに来ていて、最初の音だしにつき合ってくれた。ボリュームパーツのはんだ付けに失敗し 大音量で鳴り、たまげたがたかだか2Wの出力はカラッと明るく明瞭な音を楽しませてくれる。真空管好きな僕は、 真空管を使用したCDプレーヤーのキットも購入した。Ayaチャンが蓼科帰ったその日、微熱が有ったのだけれど徹夜してはんだごてを握り 見事深夜にプレーヤーは完成した。 これがまた凄くいい音で再生してくれる。聴いていて疲れないのが嬉しい。小音量でも輪郭のはっきりした音楽を奏でるので 狭い部屋や大きな音が出せない環境で聴くにはベストなシステムだ。ライターでオーディオ評論家の仕事をしている野村君も つい先日我が家に来て、僕の新しいシステムを聴いて賞賛してくれた。仕事柄多くのオーディオに関わる彼が 「このCDプレーヤー欲しい」と言っていたので、僕は誇らしげなのだ。蓼科に住んでいたときは、アメリカのALTECというメーカーの 巨大なスピーカーとMclntoshのモノラル真空管アンプを2機使い、JAZZ喫茶顔負けの音を楽しんでいた。転勤に伴う引っ越しで やむなく処分したときには、もう僕のオーディオ趣味は”終わった”と感じていたが、どっこいこんな楽しみ方も残っていたのか と思うと、今は楽しくて仕方ない。システムが変わるとそれまで聴いていたCDも新しい音を聴かせてくれるので2倍楽しい。 どうです?あなたもオーディオ趣味始めません?楽しいですよ。そこには長く楽しめる泥沼があって、泥沼に浸っていると 時の経つのも忘れストレスだってどっかに行っちゃいますよ。
とりあえず、今夜はこの辺で。





3月25日
33乗りのFOGLIOさんが遊びに来てくれた。
ようやく33の修理終わったようだ。実に1年を要した今回の入院で彼は33を降りる決意をした。 数日前にそんな連絡をいただき、どなたか次のオーナーに成ってくれる方いらっしゃいませんか? と言うお話だった。数日前にネットオークションを見ていたら33出品されていた。広島のDE NAKAYAMAさんだった。 買い手は見つかるのか?と思っていたら、TAROCのSUD乗りtikaraさんが「33買っちゃった〜明日広島に行きます」と ハッピーメールをくださった。桑原くんの33もいよいよ関東進出だ。そう思ったていたら、未だ決定では無いが FOGLIOさんの33は関西に嫁ぐかもしてれない。世の中ちゃんとバランスが取れるように成っていますね。新しいオーナーに 幸あれと思うこのごろ。
今我が家にはSpiderがある。AyaチャンのSpiderを預かっている。トランクのキーホールが脱落して覗き穴が空いている状態だった。 早速AUTO SPECさんに部品の調達をお願いした。数日で入荷の連絡が入りAUTO SPECに出掛けたらアバ美の館長さんも いらして、いつもの自動車談義になった。新しいチンクエチェントが待ち遠しいとか、格好いい車に乗る女性は常に意識して 乗るべきだとか、楽しい話をした。「スパイダーのパーツなんかどおすんだよ」と言われ、「TAROCの女の子の車です、 修理を頼まれていて」と答えると、「格好いいね!スパイダー乗ってんの?」と興味津々。「そう言う女の子は直ぐに口説かなきゃ」 と直球を投げる館長が好きです。世の自動車好きな女性の皆さん、格好いい車にどうぞ”粋”に乗ってください。 僕たち男はそんな女性に出会える事を生き甲斐にしているのですから。